美容室を出店すると決めたはいいものの、さて、どんな外装デザインにしたらいいのだろう? 開店には何かと物入りだから費用も安く抑えたいし…
この記事では、美容室の外装デザインについて重要なポイント、費用を抑えるコツ、DIYを含めた施工事例を紹介します。
目次
美容室の外装が重要な理由は
美容室の外装は、スタッフの技術やサービス、宣伝広告、内装とともに、お店の売上や運営の安定性を左右する重要な要素です。
その美容室に入りたいかどうかの判断基準となる
美容室の外装は、お客様がその店に入店しようかを判断するときの決め手のひとつです。
世界観が好みかどうか、人気がありそうか、安心して髪を任せられそうか、求めるサービスを提供してくれそうか… お客様は美容室の外装を見て一瞬のうちにその美容室に対するイメージを決め、入るかどうかを判断します。
美容室の広告塔になる
美容室の外装は強力な広告効果を発揮します。
美容室の外装が街の中でお客様の印象に残ると、今日入店しようと思わなかったお客様もその後、「あそこに良さそうな美容室があったな」と思い出してくれるかもしれません。
デパートで買い物をすると商品を入れてもらえるショッパーバッグは、パッと見てどこのデパートのものかがわかりますよね。ショッパーバッグの役割は単に商品を持ち運ぶだけではありません。買い物しおわったお客様が「このデパートはこうしたお店で、こんなに繁盛していますよ」というメッセージを街中にばら撒いてくれる、広告の役割があるのです。
美容室のサービスや内装をデパートの商品にたとえるなら、美容室の外装はデパートのショッパーバッグにたとえられるでしょう。
美容室の外装デザインを考える上で重要な5つのポイントは?
上では、美容室の外装はデパートのショッパーバッグと同じだというお話をしました。この項では、そのショッパーバッグをいかに魅力的に作り込むかを考えてみましょう。
美容室だということが明確にわかるようにする
美容室の外装では、「ここは美容室です」と瞬間的に伝わる必要があります。
店名ロゴに「hair」「beauty」「cut」「美容室」などのキーワードを入れる、ロゴや看板に女性の髪やヘアセットを表現したモチーフや写真を使うのもひとつの手です。
シンプルでおしゃれな外装を目指したい場合はそうした具体的情報を抑えつつ、「美容室っぽい印象」を与えることも大事です。
下の項でもお伝えしますが、美容室には大きく窓が開いていて中の様子が見えるものが多くあります。インターネットで「美容室 外装」などのキーワードを使って画像検索をして、雰囲気を掴んでみましょう。
あえて情報量を抑え、窓も小さくして隠れ家風に演出する方法もあります。こうした場合にはサイトやInstagramなどでの発信をより工夫していく必要があります。
サロンのコンセプトを伝える
美容室の外装は、そのお店のコンセプトを的確に伝えるものである必要があります。
たとえば、モードやスタイリッシュなスタイリングが得意ならモードで辛口な雰囲気に、オーガニックな素材にこだわった施術が売りならナチュラルでリラックスした雰囲気に。インドネシア風のヘッドスパが目玉ならアジアの観葉植物をあしらうなど。
どのようなサービスを提供していきたいのか、どんな世界観を演出したいのか、スタッフの技術の売りはなんなのか… 書き出して整理し、そうしたコンセプトとよく整合性のとれる外装を選びましょう。
外から中が見えるようにする
あえて隠れ家風に演出するのでない限り、美容室の外装は外から中がよく見えるようにするのが重要です。
美容室はお客様にとっては、お客様の大事な身体や、個性の大事な一部である髪の運命をスタッフに任せなければならないところ。そんな美容室では、まずお客様に「ここは自分の身体と髪を任せてもいいところだ」と安心してもらう必要があります。なのに中の様子をうかがい見ることができなかったらお客様は安心できませんよね。
美容室には、大きく窓が開いていることによる安心感がとても大事なのです。
目を引く看板・メニューの設置
次は看板やメニューです。看板やメニューはお店についての具体的な情報を伝えてくれます。きょう営業しているのか、何時から何時まで営業なのか、どんな施術メニューがあり、料金はいくらなのかなど。
建物の外装と一致しつつ目立ち、おしゃれであるとともに、読みやすさ理解しやすさも保っている必要があります。
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看板やメニューは情報量を抑えるほどおしゃれに見える傾向がありますが、読みやすさや理解しやすさを損ねてしまわないようバランスを考えましょう。文字の大きさも、特に幅広い年代のお客様をカバーしたい場合には読みやすい大きさであるように気を払うのがおすすめです。
競合サロンの把握
競合サロンの外装やコンセプトを把握し、十分に差別化できるようにします。
たとえばあなたのオープンしようとしているサロンが目黒駅から徒歩5分程度であるなら、似た条件のサロンを探します。Google検索で「美容室 目黒駅 徒歩5分」と検索するのももよいですし、ホットペッパービューティーなどの美容室検索サイトを使うのもよいでしょう。
ヒットした競合サロンの外装やコンセプト、サービスの売りなどを比較して、印象の差別化をはかれるように、コンセプトやサービスからも微妙な調整を行います。
この地域の数ある美容室の中であなたの美容室が埋もれてしまわないように、あっと目を引いて選んでもらえるように工夫を重ねましょう。
外装工事の費用を抑えるためには?低コストで美容室開業
美容室の出店には何かとお金がかかります。外装工事はなるべくお安く済ませたいもの。コストを低く抑えながら理想のお店を実現するにはコツがあります。
コンセプトに合った居抜き物件を選ぶ
まずは居抜き物件をうまく使うのが、大幅なコストカットのポイント。
居抜き物件とは、以前に入っていた店舗の設備が残ったままの物件のこと。水回りの設備や内装・外装などが残っているので、美容室の出店では美容室の居抜き物件を使うのが最も効率的です。
残った内装をできるだけそのまま利用しながらコンセプトを実現するには、居抜き物件と出したいお店のコンセプトにある程度共通点があることが大事。たとえばモダン・スタイリッシュを目指すならモダン・スタイリッシュ系の、ナチュラル系を目指すならナチュラル系の物件を選ぶのがおすすめです。
複数の施工業者に費用の見積もりを依頼する
複数の業者に見積もりを出してもらうのもマストです。複数を比較すれば相場感もわかりますし、工事までの流れも把握できて、安心して施工に入ることができます。
「美容室の内装業者ナビ」は、美容業界初の、美容室に特化した内装会社マッチングサービスです。美容室向けに厳選した内装業者様と提携しており、工事の内容やご予算に最適な業者様とつながることができます。相見積もりは無料です。
自分でできる部分はDIYで済ませる
自分で対応できそうな部分はDIYで済ませるのもひとつの手です。
DIYでは業者に任せるよりも安く済むだけでなく、自分の頭にあるコンセプトを自分の手で形にしていけるところが魅力。開店後、お客様と「外装が素敵ですね」「ありがとうございます、扉の装飾はDIYでやったんですよ!」「そうなんですか、私もDIYが好きで!」などと会話が盛り上がる可能性もありますね。
DIYで安く済ませることもできる?DIYで可能な美容室の外装工事を紹介!
難易度別に美容室外装のDIYの施工事例を紹介していきます。
【難易度低】美容室入り口扉の装飾
こちらのサロンでは扉をビビッドなブルーに塗装しています。ペンキを塗るだけの簡単な作業ですが、色味や質感を厳選すればこんなに素敵な外装のポイントに。
そっけない鉄の扉も渋い色で塗装してステンシルを施せばこんなシックな雰囲気に。
【難易度中】美容室の看板/標識作り
最近よく見る黒板風の手書き看板。整ったきれいな字でなくても、スタッフの人柄が伝わるような温かみのある雰囲気が演出できます。簡単に書いたり消したりできるところがポイント。
メニューを書いて固定的に出しておくものだけでなく、お客様に気軽に語りかけるメッセージボードのように頻繁に書き換えるものを用意するのも手です。
メッセージボードタイプの看板は、想像以上に楽しみに見てくれているお客様がいて、そうしたお客様がSNSに写真を投稿することで自然と口コミ宣伝の効果が出ることもあるのが魅力です。
以下はナチュラルな雰囲気が素敵な看板。ステインを塗って文字を描くだけなので比較的簡単にできそうです。
【難易度高】外壁
DIYのレベルに自信がある人は、外壁の塗装にもチャレンジしてしまいましょう。
こちらのサロンでは一般の人が塗ったとは思えないほどきれいな塗装をDIYで仕上げています。ご家族で内壁も含めて塗装したそうで、心をこめて店作りしていることが伝わってきます。
このようなナチュラル感のあるお店なら、塗装ムラも味のひとつになってよさそうです。
最後に:素敵な外装であなたの理想の美容室を出店しよう
美容師はヘアカットや美容についてはプロですが、工事について詳しいわけではありません。不安も多いことでしょう。けれど、競合と比較しながら外装を考え、形にしていく過程には喜びもたくさんあるはずです。
あなたが晴れてご自分の理想のお店に立ち、お客様を迎えられる日が来るようお祈りしています。