美容室の開業! 融資は日本政策金融公庫?│信用保証協会とは

皆さんが思い描く美容室を1店舗開業するには、どれくらいのお金と時間が必要でしょうか。物件の保証金や内装費など初期費用だけでなく、ある程度お店が軌道に乗るまでの運転資金ももちろん必要です。

100%自己資金で始められる方は少なく、美容室を既に経営されている先輩オーナーの皆様の多くは、融資を受けて開業されているのではないでしょうか。

よく聞く日本政策金融公庫や以外と知られていない信用保証協会についてまとめましたので、これから美容室を開業で融資を受けることを検討されている方は、ぜひ参考にしてください!

美容室開業資金の調達方法

資金調達の方法をとして、何を思い浮かべますか?
多くの方は、銀行などから融資・借入れを受けることを想像するのではないでしょうか。
ただし、単純に資金を調達する方法をまったくのゼロベースで考えれば、大きく分けて5つの方法があります。

  • 親戚などから借入れる
  • 出資を受ける(第三者から借り入れる)
  • 日本政策金融公庫から融資を受ける
  • 地方銀行・信用金庫などから融資を受ける
  • 助成金・補助金を利用する

近年は、政府側が起業を増やそうと様々な制度が乱立しています。
金利もここ数年ずっと低く設定されており、そういった意味ではタイミング的に借入れして開業する方がお得な時代とも言えるかもしれません。

融資額を決める時に考えるべき美容室開業費用3選

まず、融資の検討をどれくらいのお金が必要になるかを考えることから始めましょう。
融資相談の際には、資料を用意して面接で開業から返済までの計画を見られます。
計画がしっかりしていなければ、審査に通ることが出来ません。そもそも融資が必要なのかといったところから検討しましょう。

①物件の保証金や仲介手数料など

まず、金額的に大きいのが物件契約時に納める必要がある保証金です。
初月の家賃や仲介手数料を含めると、多くの場合で開業資金の大半を占めます。

相場としては賃料の10ヶ月ほどであるため、多くの場合で数百万円単位になります。

②美容室の内装費用や設備費用

店舗内装とシャンプー台やボイラーなど大型設備も事前に考えておくべきものになります。
やはり、金額的にかなり大きくなってきます。
ただし、こちらは保証金とは違って大きな幅があります。

内装や設備にこだわれば、どんどん高額になっていきます。
金額には天井がないと言っても良いかもしれません。

例えば、居抜きでの開業であれば、内装をあまりいじらずにそのまま利用すれば費用を大幅に削減できます。

③軌道に乗るまでの運転資金

忘れてしまいがちですが、必ず計算に入れていなければならないのが、運転資金です。
本メディアでも、これまでご紹介してきた通り、美容室業界の集客合戦はどんどん加熱してきています。
出店するエリアやお店コンセプトにもよりますが、新規で集客することは確実に難しくなってきています。
運転資金と言えば賃料など固定費はもちろん、美容室の場合はお客様が定着するまで広報活動費が必要になりますが、ご存知の通り高額なものが多いです。
ホットペッパービューティーへの掲載はもちろん、その他にもポスターの掲載や折込チラシなど多くの選択があります。事前にしっかりリサーチして、計画に入れておきましょう。

信用保証協会を美容室開業で利用して銀行から融資を受ける

融資・借入れとなれば、まず考えるのは「銀行」ではないでしょうか。
しかし、実際に開業時に地方銀行や信用金庫などから融資を受けることは難しいという現実があります。
当然ながら「実績=信用」がないことが原因です。そこを補完してくれるのが信用保証協会です。日本政策金融公庫に比べて、ご存じない方が多いのですが、信用保証協会を利用することで地方銀行からの融資も受けることが出来る可能性が高くなります。

信用保証協会(しんようほしょうきょうかい)は信用保証協会法(昭和28年法律第196号)によって設立される認可法人で、法人税法別表第2に掲げる公益法人等である。中小企業が市中金融機関から融資を受ける際に、その債務を保証することで、中小企業の資金繰りの円滑化を図ることを目的としている。
引用:Wikipedia

文字通り、保証協会が代わって保証してくれます。つまり、万が一の場合は信用保証協会が一時肩代わりしてくれるわけです。(※もちろん返済は必要です。)
これであれば、はじめての取引でも銀行側は安心です♪

また、併用する形でそれぞれ地域で様々な融資制度が設けられています。
東京都中央区の事例はこちら

うまく利用することで、利子と保証料の一部が補助されます。
融資制度は地域によって色々な違いがあります。
実際に相談しに行ったり、インターネットで下調べされることをおすすめします。

信用保証協会から保証してもらい銀行から融資を美容室が受けるまで

あまり知られていませんが、各地域の信用保証協会にも相談窓口等が設けられており、直接相談することが可能です。
画像の通り、先に銀行に行かれてから信用保証協会を紹介されるケースが多いそうですが、提出書類の書き方など色々と相談に乗ってくれることも多いので、先に信用保証協会に相談しに行くのも有効な手段の一つかもしれません。

信用保証協会で用意されている創業時向けの保証

  • 創業等関連保証
    • 対象:中小企業等経営強化法に基づく創業者、新規中小企業者
    • 保証限度額:1500万円
  • 創業関連保証
    • 対象:産業競争力強化法に基づく創業者
    • 保証限度額:2000万円

信用保証協会で開業時に適用される保証が上記の2つです。
申込みには創業計画書が必要です。
まずは、近くの信用保証協会を探してみてください。

日本政策金融公庫から美容室が融資を受ける

そもそも、日本政策金融公庫とはどういったところかと言えば、日本政府が100%出資している政策金融機関です。
主に、創業支援や教育ローンなどの取り組みをしており、近年は開業支援に力を入れています。

そんな中でも、新しく美容室を開業する際に多くの方が利用しているのが、日本政策金融公庫の取り組みの一つである新創業融資制度です。

美容室開業時に日本政策金融公庫が良いと言われているかといえば、政策金融機関であり先に述べた通り個人事業主や中小企業を支えることこそが役割であるためです。
金利も安く親身になって開業の支援をしてくださいます。

更に、特徴としては創業前から創業後までしっかりとしたサポートメニューが用意されているのが特徴です。

電話相談はもちろん、全国にあるビジネスサポートプラザでは来店相談もございます。
中小企業診断士等の専門の相談員がしっかりともちろん無料で相談に乗っていただけるとのことで、活用しない手はありません♪

日本政策金融公庫から融資を受けるまでの流れ

実は申込みをしてから実際にお金が動くまで、早ければ2週間ほどで可能で、3週間も見れなスケジュール的には十分だと言われています。もちろん、時間がそれ以上にかかってしまうケースもなくはないので、余裕を持って相談しましょう。

日本政策金融公庫で用意されている創業時向けの融資制度

  • 新創業融資制度
    • 対象:新たに事業を始める方または事業開始後で税務申告を2期終えていない方
    • 融資限度額:3,000万円(うち運転資金1,500万円)
    • 金利:2%前後(詳しくはこちら) ※2018年12月3日 時点
  • 中小企業経営力強化資金
    • 対象:新事業分野の開拓のために事業計画を策定し、外部専門家(認定経営革新等支援機関)の指導や助言を受けている方
    • 融資限度額:7,200万円(うち運転資金4,800万円)
    • 金利:2~2.45%(詳しくはこちら) ※2018年12月3日 時点

美容室を開業する際に適用できる融資制度が、上記の2つです。見ていただければ分かる通り、融資限度額と金利の面で中小企業経営力強化資金の方がお得な設定になっていたことがわかります。ただし、指定された機関からの指導などが必要となるため自由度が少し抑えられてしまいます。

日本政策金融公庫で融資を受けるために必要な創業計画書

日本政策金融公庫で新創業融資制度に申し込むためには創業計画書が必要になります。

フォーマットは日本政策金融公庫のホームページに用意されているのでこちらからご確認ください。

創業計画書に関してはどのようにして書けば良いか、迷われる方が多いかと思います。

実は、全体の流れを丁寧に解説した美容室開業者向けの手引書がこちらも日本政策金融公庫のホームページで公開されています。

目を通されたい方はこちらから。

融資を受けるために税理士などに依頼するべきか

融資に関する相談窓口は税理士さんに限りません。実際に、融資を受けるまでのプロセスに税理士さんが必要かと言えば、必ずしも必要ではありません。
もちろん、他にやることが多くありますので、時間を買う感覚で税理士さんに依頼されることは一つの手段としてありではないかと思います。
ただし、「よくわからないから」と言った理由で税理士さんに依頼されることを検討されているのであれば、一度ご自身で直接日本政策金融公庫や信用保証協会にお話を聞きに行かれてみても良いかもしれません。
個別相談でなくても、定期的にセミナーなどを開催されている地域もありますので、ぜひ活用してみてください。

また、美容室居抜き賃貸内装業者ナビでは、融資相談の際に必要な創業計画書の書き方支援を行っています。
ご希望の方は、気軽にLINE@までお声がけください♪

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